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2015年09月25日

掛川層群の化石 タマキガイ

掛川層群の化石 タマキガイタマキガイは大日層や第四紀の宇刈層の泥層からもよく産出する貝です。学名は「Glycymeris totomiensis」で、この標本は掛川市小市の大日層の露頭から採集したものです。
大日層からは「Glycymeris」の仲間のベニグリも比較的よく産出しました。タマキガイとよく似ているので見分けが難しいですが、いずれもウグイスガイ目タマキガイ科に属します。ベニグリは生息域が水深60m~300mとされかなり深い海底まで範囲が広く、タマキガイは約5m~20mの砂底で浅海に棲むようです。タマキガイは別名「トドロキガイ」とも言われています。殻は厚く丸に近い形でベンケイガイにもよく似ていますが、殻の左右の張り出しが小さいところが違います。殻の表面は比較的滑らかで歯は細かい。現生種の学名は「Glycymeris vestita (Dunnker)」で殻の表面には縁部には殻皮があります。標本の貝は殻長は約4.5cm殻高は約4cmでやや小さく、最大殻長は6cmほどになります。殻も丈夫で数も多く掛川、袋井地方では化石採集がしやすい貝で産出量的にも多い方で、ご紹介をもっと早くするべき貝でした。
私事ですが、タマキガイは私が化石採集を始めて最初に採った貝と記憶しています。 



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